微生物のエネルギー代謝 [基礎微生物学]
微生物の代謝
第1章 微生物のエネルギー代謝
第2章 微生物の物質代謝I(分解)
第3章 微生物の物質代謝II(低分子)
第1章 微生物のエネルギー代謝
本章の目的:微生物は多様であり、その多様性はそれぞれのゲノム内に存在する代謝酵素遺伝子の多様性に起因する。ここでは、各微生物に共通する普遍的な代謝系とある種の微生物にみられる代謝系を理解しつつ、微生物の巧みなエネルギー獲得戦略を知る。併せて、微生物の多様な発酵様式についても理解する。
Points:
代謝には2つの大きな流れがある。
____ と ____
細胞では2種類のエネルギー源が使われる。
____、_____
ある種の原核微生物では____%が炭素、____%が窒素。
その他の栄養元素
• リン、硫黄、カリウム、マグネシウム、カルシウム、ナトリウム、鉄
• 微量栄養元素
• ビタミン類
• 次の2つの培地についての特徴を述べよ。
• 合成培地(限定培地)
– _______________________
– _______________________
• 天然培地(複合培地)
– _________
– _______________
– ______________
– ______________
微生物を利用するエネルギー源を大別すると、__エネルギー利用タイプと___________によるエネルギー利用タイプになる。
光利用タイプ 高等植物(光合成___利用)
____細菌(光合成____利用)
化学物質利用タイプ __栄養微生物(無機化合物利用)
__栄養微生物(有機化合物利用)
エネルギー論
• 化学反応はエネルギー変換を伴う
• G: _______
• Go':は変化を表す。 0’は標準的な状態(___、____、全反応物質と反応生成物の初濃度が___である状態)を示す。
• Go'がマイナスの反応:エネルギーを___(発エルゴン反応)、細胞はこれを____の形で保存する。
Go'の計算と生成の自由エネルギー
• C,H2,O2などの構成要素の生成の自由エネルギー(G0f )は0。
• 化学反応の自由エネルギーは____の自由エネルギーから_____の自由エネルギーを差し引くことにより計算できる。
•
触媒:活性化エネルギーを下げる
生物反応では酵素。
E+S⇔E-S⇔E+P
酵素基質複合体をつくる。
基質と結合する領域を活性中心とよぶ。
酵素の触媒作用
1. 正確に基質と結合すること
2. 基質の反応基を酵素の反応中心に位置づけること
酵素の構造
• リゾチーム:______を切断する酵素
• 多くの酵素は小さな________を含む
• ______:酵素と強く結びついている。
• 例:ヘム
• _____:ゆるく結合し、ひとつの酵素から別の酵素へ小さな分子を運ぶ中間輸送体として働く
• 例:ビタミン類
酸化と還元
電子伝達体
NADHと酸化還元反応
高エネルギー化合物
___ (Adenosine TriPhosphate):生物が利用できるエネルギー源の基本的な化合物
ATPの生成は2つのメカニズムで行われる:
1、 _____のリン酸化、
2、 _____でのリン酸化
従属栄養微生物の2つの代謝
嫌気的代謝(__ :Fermentation)と好気的代謝(__ :Respiration)
発酵:L. Pasteur 酵母が無酸素条件下でも増殖
呼吸:化学物質の酸化に酸素を利用
嫌気呼吸:___呼吸、___呼吸、___呼吸
呼吸 C6H12O6 + 6 O2 → 6 CO2 + 6 H2O + 688 kcal
発酵 C6H12O6 → 2 CO2 + 2 C2H5OH + 58 kcal
酸素に対する微生物の態度
好気性菌(Aerobes)
_____菌 (Strict aerobes):酸素が絶対必要
_____菌 (Facultative anaerobes):呼吸的、発酵的代謝の両者が可能、環境により呼吸、発酵を切り換えることができる
_____菌 (Microaerophiles):大気中の酸素分圧より低い酸素分圧の時、良く生育
____菌 (Anaerobes)
発酵
有機化合物が______(酸化される)と______(還元される)の両方の役割をし、その酸化還元の過程でATPが生成される。すべて有機リン酸エステルからATPにリン酸が渡されATPの生成が起こる。
炭水化物の発酵
____Glycolysis (Embdem-Meyerhof pathway, Glycolytic pathway)
___、___の両代謝系に共通であり、糖を_____に変換する過程で化学エネルギーとATPを生成する経路、真核生物・原核生物を問わず_____を行うすべての生物に存在する経路である。解糖系は大きく2つのステージに分けられる。
1) _______________________________
2) _______________________________
解糖系の代謝経路を以下に示す。
解糖系を経由する各種発酵
アルコール発酵
ホモ乳酸発酵
混酸発酵
ブタンジオール発酵
酪酸発酵
アセトン・ブタノール発酵
プロピオン酸発酵
アルコール発酵と(ホモ)乳酸発酵
NAD+再生の意味:アルコール発酵と(ホモ)乳酸発酵は共に最終段階において,解糖系から生じた____(_____)を消去するステップがある。NAD+およびNADHは細胞内において多様な_____反応に関与しているが,細胞内含有量はそれほど___ない。従って,NAD+とNADHのどちらかに偏ってしまうと細胞内の重要な反応が進まなくなり生存の危機を迎える。このため,細胞にとってNADHからNAD+の再生の過程は非常に重要である。
アルコール発酵:細菌、糸状菌、酵母で見られる。歴史的には1857 年のPasteur による酵母の嫌気的生育の発見に遡る。その後,1897 年Buchnerは酵母の細胞抽出液が糖をアルコールに発酵することを発見し,アルコール発酵などの代謝過程が,特異的な酵素により触媒される一連の化学反応の結果であることを明らかにする発端となった。
Glucose+2ADP+2Pi→2C2H5OH+2CO2+2ATP
ホモ乳酸発酵:解糖系により生じた_____は______の作用により乳酸に還元される。このとき,同時に_____が_____へと酸化される。
Lactobacillus delbrueckii(乳酸菌), この他Streptococcus, Rhisopus
その他の発酵
混酸発酵,
ブタンジオール発酵,
酪酸発酵,
アセトン・ブタノール発酵,
プロピオン酸発酵
ペントースリン酸経路とヘテロ乳酸発酵
乳酸発酵:ヘテロ乳酸発酵:ペントースリン酸経路(ヘキソースリン酸側路)を経由する発酵
ペントースリン酸経路(ヘキソースリン酸側路)を経由する発酵
Entner-Dowdoroff経路を経由する発酵
もうひとつのアルコール発酵:
(Zymomonas mobilis: アルコール)
他にPseudomonas, Azotobacter
Glucose+ADP+Pi→2C2H5OH+2CO2+ATP
その他の発酵(窒素化合物の発酵)
Clostridium属細菌のような嫌気性の胞子形成細菌は糖を酪酸発酵する以外に____を発酵してエネルギーを獲得している。これは_______ (_____reaction)と呼ばれる酸化還元反応である。また,ある種のClostridium属細菌や他の嫌気性細菌では尿酸,ウラシルやニコチン酸なども発酵できる。
呼吸
発酵においては基質から脱水素された_____はNADあるいはNADPを介して有機化合物を還元するが,好気的生物において水素原子は_____を還元する。これを____と呼ぶ。即ち,
NADH + H+ +1/2 O2 -----> NAD+ + H2O
この反応の酵素系を電子伝達系といい,多くの電子伝達体が関わっている。また,一部の細菌は嫌気的条件下で硝酸,硫酸,炭酸を電子受容体として利用でき,これを好気呼吸と区別するために____と呼ぶ。
呼吸と電子伝達
• 発酵が多くのエネルギーの生産をできない理由
1、________________________________
2、____________________________________
電子伝達
• 膜結合性の電子伝達体からなる
• 2つの機能
1、_____________________
2、______________________________
電子伝達に関与する酸化還元酵素
1. NADH脱水素酵素:NADHから____をとる
2. フラビンタンパク質:リボフラビン含有電子伝達体____, ____
3. ______:鉄-ポルフィリン環____を持つ
4. 鉄-硫黄タンパク質
これに加え、キノン
低分子化合物
キノン類(ユビキノン:CoQ)
電子伝達系におけるキャリアーの反応順序
酸化還元電位と自由エネルギーの変化
TCAサイクル
糖,脂質,アミノ酸からの中間体である_______の酢酸部分を____と_____に完全酸化するためのサイクル。
1) このサイクルでは直接ATPは生成されないが,還元力(_____と___)が生成され,これらが電子伝達系でATPに変換される。
2) スクシニル-CoAシンテターゼ(例外)
3) TCAサイクルの酵素群
細菌などの原核微生物:______
酵母などの真核微生物:______
グリオキシル酸回路
____や______のようにピルビン酸を通らないでアセチルCoAに変化する物質の酸化に働いている回路。この回路には脱炭酸反応が含まれないので,完全酸化の系としては意味が無いが,アセチルCoAを原料にしてC4ジカルボン酸_____,_____を供給してTCA回路を回転させるのに役立っている。
嫌気呼吸(Anaerobic respiration)
エネルギー生産の多様性
<ちょっと息抜き>
微生物の勉強初心者には意外にいいかも。微生物に親しみがもてます。
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